「やったー。ついに完成したぞー、ロボ子MK−U。このまえの反省を活かして、オプションに凝って、秘密兵器と脱出装置搭載。鼻もつまめる新ロボ子スーツ。これなら映研のメカドジラも敵じゃないよ〜」
「ケロケロ」
 ご機嫌なロボ子の後ろを天然記念物ことオオサンショウウオ(蒲焼)が500円玉と伝説の焼きそばハムカツロールを持って走り去る。
 それに気づくロボ子。
「あ、お前ぇ〜、カバヤキ〜。500円返せー!」
 慌てて追いかけようと立ち上がった瞬間
「私の焼きそばハムカツロール〜。せっかく放課後までとっといたのに〜」
 と言いながら走ってきた人とぶつかる。
「つうっ」
「いったー」
 慌ててあやまるロボ子。
「ああ、ごめん。大丈夫か」
 手を伸ばそうとして気づいた。
「って、お前は映研のメカドジラ!」
「お前こそ、演劇部のロボ子!」
「此処であったのも何かの縁。ここで白黒つけてやる」
 やる気のロボ子。
 「いいだろう。望むところ」
 こちらもやる気のメカドジラ。
「「と、言いたいとこだが、今はオオサンショウウオ(カバヤキ)を追いかけることの方が大事。貴様との勝負預けた」」
 ここまでハモるのも珍しいことではないだろうか。
「まさか、お前も」
「そういうお前こそ」
「ぬ。目的は同じか」
「そう、みたいですね」
「仕方ない、不本意だが協力してやる」
「いいでしょう。一時休戦です」
 全財産を奪われたロボ子。
 運良く手に入れた伝説の焼きそばハムカツロールを奪われたドジラ。
 ここに今、実現不可能と思われていたロボ子&ドジラのコンビが生まれたのである。


「それにしてもどこにいったんだ。あのカバヤキ」
「カバ?それは私のカバ次郎ではなくって?」
「さっさといくぞ。南条」
「あれ〜」
「なんですか?今のカバ」
「き、気にしないほうがいいと思うよ」
「は、はあ」


「いないなぁー」
「いませんねー」
 プール、池、中庭、校庭、調理室、近くの川、教室、自動販売機、ウサギ小屋。
 心当たりの場所を回ってみるが、ネコ神様と消えかけのくるみしか見つからなかった。
 このまま探し続けてもラチがあかないので、聞き歩くことにした二人。
「いや、見てないぞ」
「見てないわねー」
「すいません。わからにです」
「見てないな。あ、くるみ知らないか?」
「「ウサギ小屋」」
「見てないっす」
「マホッ?みてないよー」
 誰に聞いても分からなかった。


 つかれたので食堂で休憩することにした。
「いないですねー」
「あーも、どこにいるんだよ。あのカバヤキー」
 その声に反応したのか、どこからか聞こえる声(?)。
「ケロケロ」
「「いたっ」」
 同時に立ち上がる。
「くらえっ、ロボ子アーム!」
 弾丸のように速いロボ子の腕がオオサンショウウオを捕らえる。かのようにみえたがオオサンショウウオが急転回して避ける。それを追おうとしてロボ子はこける。
 ――――ドンッ
「あ、つう」
「何やってるんですか」
 そう言ってオオサンショウウオに手を伸ばす。
 今度こそ捕まえた。かのようにみえたがなにもないところでこける。
「お前こそ」
 そうこうしてる間にオオサンショウウオが逃げる。
「あ、また逃げられちゃいますよ」
「まかせろ。これぞ秘密兵器。ロボ子ロ○ットパーンチ!」
 オオサンショウウオに向かって飛んでいくロボ子ハンド。
 30,20,15,10と距離を縮め。
 ついに、オオサンショウウオを捕らえた。
 
 
「これで借りはなしです」
 半分に分けた焼きそばハムカツロールを渡すドジラ。
「次会うときは敵だからな」
 さっき2本買ったアマゾンの健康飲料タ○ボベビーダの内1本を渡すロボ子。




「あれ?芹沢さん」
 中庭で焼きそばハムカツロール(半分)とアマゾンの健康飲料タ○ボベビーダを食べていた芹沢に声がかけられる。
「あ、来栖ちゃん」
「奇遇ですねー。あ、そうだ。これからケーキ食べに行きませんか?おいしい所を00…じゃなくて綿貫さんか聞いたんですよー」











高瀬「やっぱり、ベタですかね〜」
ベッキー「いつからいたんだよお前」
高瀬「宮本先生こそ」








あとがき
芹沢と来栖ってロボ子とメカドジラになると口調が変わるとおもうんですよ。
すいません。言い訳です。口調が違うのは許してください。
くるみファンの人ごめんなさい。くるみは好きなんですけどね。思いついたので書いちゃいました。いや、ほんとすいません。


最後に。このSSを見てくれた方々。ありがとうございました。